求不得苦
「求不得苦は、八苦のひとつである」などのように使う「求不得苦」という言葉。
「求不得苦」は、「ぐふとくく」と読みます。
「求不得苦」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「求不得苦」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
求不得苦の意味
「求不得苦」には次の意味があります。
・ 求めても、それが思うように得られない苦しみ。(出典:四字熟語を知る辞典)
仏語の八苦に当てはまり、人間の苦悩の原因をあげたもののひとつです。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・生・老・病・死の四つの苦に、愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五陰盛苦を入れた八苦です。
(出典:麻生佳花『尼は笑う』)
・生・老・病・死も苦であるが、その他に愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦、五蘊盛苦の四苦が人にとっては堪え難い苦であるという。
(出典:宇江佐真理『髪結い伊三次捕物余話 黒く塗れ』)
・長年片思いした彼女に振られ、もう手に入ることはないのかと求不得苦で悶える
・欲しいものが手に入ってもまた新たに欲しいものができ、求不得苦は永遠に続くのだろう
類語
・愛別離苦(あいべつりく)
意味:八苦の一つ。愛別する苦しみ。(出典:デジタル大辞泉)
・怨憎会苦(おんぞうえく)
意味:八苦の一つ。怨(うら)み憎んでいるものに会う苦しみ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・五陰盛苦(ごおんじょうく)
意味:八苦の一つ。有情の身心や環境を形成する五陰が執着されることによって起こる苦。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・四苦八苦(しくはっく)
意味:非常な苦しみ。(出典:四字熟語を知る辞典)
・苦難(くなん)
意味:苦しみや困難。(出典:デジタル大辞泉)