不平
「不平不満」などのように使う「不平」という言葉。
「不平」は、音読みで「ふへい」と読みます。
「不平」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「不平」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
不平の意味
「不平」には次の意味があります。
・納得できず不満であること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
不満に思って心中が穏やかでないことを意味します。
特に、要求が満たされずに不愉快な思いをし、それが態度に出る場合に使うことが多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・皇帝に面と向かって不平を言うだけの度胸がある兵士はいるのだろうか。
(出典:アレクサンドル・デュマ/乾野実歩訳『リシャール大尉』)
・きみの心がそれをあまり不平に思わないように願いたい。
(出典:カザノヴァ/田辺貞之助訳『カザノヴァ回想録 第一巻』)
・そんなに不平そうな顔をなさってはいけません。
(出典:ロラン・ロマン『ジャン・クリストフ』)
・間もなく町の人たちから、不平の投書がくるようになりました。
(出典:H・ロフティング/井伏鱒二『ドリトル先生物語全集(全12巻) 3 ドリトル先生の郵便局』)
・気にすることはない、いまは不平たらたらでも、一日たてば様相が変わる。
(出典:田中芳樹『銀河英雄伝説 1 黎明篇』)
・その奥さんに対して、己は不平がる権利がありそうにはない。
(出典:森鴎外『青年』)
・常からある一般的不平が昨日の書面と今日の電報で刺戟されたのだった。
(出典:佐々木邦『或良人の惨敗』)
・不平分子はまずいないし、社会生活に不適当なものは、さらに少ない。
(出典:ハーラン・エリスン『ステンレス・スチール・ラット シリーズ(全5巻) 1 ステンレス・スチール・ラット』)