慈愛
「慈愛に満ちる」などのように使う「慈愛」という言葉。
「慈愛」は、音読みで「じあい」と読みます。
「慈愛」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「慈愛」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
慈愛の意味
「慈愛」には次の意味があります。
・親が子供をいつくしみ、かわいがるような、深い愛情。(出典:デジタル大辞泉)
慈は友を意味するミトラという言葉から派生しています。
ミトラは純粋の親愛の念を意味しており、慈愛は特に子供を可愛がる様子を表すときに使われます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・一瞬、母親の慈愛に満ちた笑顔を浮かべてこっちの行動まで停止させる。
(出典:入間人間『電波女と青春男 第05巻』)
・私の人生の実験は彼の慈愛が描く半陰翳の圏の中で展開して来たのだった。
(出典:きだ・みのる『道徳を否む者』)
・自分に子のない中納言は、美夜に、わが娘のような慈愛をそそいでいた。
(出典:柴田錬三郎『われら九人の戦鬼 (中)』)
・かれの悲しみとあきらめと慈愛に満ちた目を見れば、なにもいえなくなる。
(出典:大野木寛『ラーゼフォン第03巻』)
・それは本当に慈愛に満ちた口調で、私は急に未来が輝き始めたような気がした。
(出典:林望『書薮巡歴』)
類語
・献身(けんしん)
意味:自分の身をささげて尽くすこと。ある物事や人のために、自分を犠牲にして力を尽くすこと。 (出典:大辞林 第三版)
・敬愛(けいあい)
意味:尊敬と親しみの気持ちをもつこと。(出典:大辞林 第三版)
・慈しみ(いつくしみ)
意味:いつくしむこと。恵み。(出典:デジタル大辞泉)
・愛おしむ(いとおしむ)
意味:かわいく思って大事にする。かわいがる。(出典:デジタル大辞泉)
・恩愛(おんあい)
意味:愛情のこもった思いやり。(出典:大辞林 第三版)