是々非々
「是々非々で判断する」などのように使う「是々非々」という言葉。
「是々非々」は、音読みで「ぜぜひひ」と読みます。
「是々非々」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「是々非々」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
是々非々の意味
「是々非々」には次の意味があります。
・客観的に、また公平に物事を判断すること。正しいこと(是)は正しいと認め、正しくないこと(非)は正しくないとすること。(出典:デジタル大辞泉)
「是々非々」は、荀子(じゅんし)の「是を是とし非を非とする、これを知といい、是を非とし非を是とする、これを愚という」に由来する四字熟語です。
立場にとらわれず、良いことは良い、悪いことは悪いと判断することを意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・いわば是々非々の立場を取り続け、その点においてはきわめて頑固だった。
(出典:井田真木子『もうひとつの青春 同性愛者たち』)
・思いがけないワーナー団長の冒険計画についての是々非々の討論が活発に展開していった。
(出典:丘丘十郎『地球発狂事件』)
・この際政友会は厳然として閣外に立ち、是々非々の態度でおれば、遠からざる内に内閣はつぶれる。
(出典:勝田龍夫『重臣たちの昭和史 上』)
・ただ、時の流れと、時評の是々非々と、そして読者の需めにまかせるのみである。
(出典:吉川英治『宮本武蔵』)
・是々非々、観る眼はいろいろであった。
(出典:吉川英治『新書太閤記(三)』)
類語
・判断(はんだん)
意味:物事の真偽・善悪などを見極め、それについて自分の考えを定めること。(出典:デジタル大辞泉)
・是非(ぜひ)
意味:正しいことや道理にかなっている事と、そうではない事とを、並置して述べた言い方。(出典:大辞林 第三版)
・理非曲直(りひきょくちょく)
意味:道理にあっていることとはずれていること。道徳的に正しいこととあやまったこと。(出典:大辞林 第三版)
・善悪(ぜんあく)
意味:善と悪。また、善人と悪人。よしあし。(出典:大辞林 第三版)
・公平無私(こうへいむし)
意味:一方に偏ることなく平等で、私心をもたないさま。(出典:デジタル大辞泉)