閑静
「閑静な住宅街」などのように使う「閑静」という言葉。
「閑静」は、音読みで「かんせい」と読みます。
「閑静」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「閑静」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
閑静の意味
「閑静」には次の意味があります。
・土地、または住居などが、ざわめきが聞こえずもの静かなさま。また、そのような場所。かんじょう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
わかりやすく言えば「ひっそりとして静かな様子」という意味です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そしてその閑静な街の一画は彼の生活の中の日当りのいい部分となった。
(出典:ディケンズ・チャールズ『二都物語』)
・閑静な食堂ではなかなか品のいい女性がエレクトーンを演奏している。
(出典:深田祐介『炎熱商人(下)』)
・戦前のそれに劣らぬ閑静な住宅街が建設されている。
(出典:中川靖造『海軍技術研究所』)
・その車夫は坂道を下ったり上ったりして高台の閑静な一郭に走りこんだ。
(出典:松本清張『小説東京帝国大学(上)』)
・僕は知らずに奥へ通って、千代子一人が閑静に坐っているのを見て驚ろいた。
(出典:夏目漱石『彼岸過迄』)
類語
・閑散(かんさん)
意味:ひっそりと静まりかえっていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・静寂(せいじゃく)
意味:静かでひっそりしていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・しじま
意味:静まりかえって、物音一つしないこと。静寂。(出典:デジタル大辞泉)
・ひっそり
意味:物音や人声がせず静かなさま。(出典:デジタル大辞泉)
・静謐(せいひつ)
意味:静かで、落ち着いていること。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)