揺籃
「揺籃の時」などのように使う「揺籃」という言葉。
「揺籃」は、音読みで「ようらん」と読みます。
「揺籃」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「揺籃」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
揺籃の意味
「揺籃」には次の意味があります。
・幼児期。また、物事が発展する初めの時期や場所。(出典:デジタル大辞泉)
「揺籃」はもともと「ゆりかご」を意味する言葉ですが、比喩的に「物事の発展の初期段階」という意味で使うことが多いです。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ネアンデルタール人の揺籃の地がアフリカだったからだ。
(出典:クリスティ/赤冬子訳『茶色の服を着た男』)
・まだ揺籃期とはいえ、この時代の人類は宇宙活動能力を持っている。
(出典:小川一水『時砂の王』)
・彼女は瞳を閉じたままで、痛みしかなかった揺籃の記憶を懐かしむ。
(出典:奈須きのこ『月姫 まひるの月(翡翠・トゥルーエンド)』)
・もっとも、彼はすでに揺籃時代から非常に変わった人間であったことは争われない事実である。
(出典:中山省三郎『カラマゾフの兄弟』)
・この世の揺籃であったこの長い歴史を持つエジプトは、その墓穴になるのじゃ。
(出典:フランス/岡野馨訳『舞姫タイス』)
類語
・幼少期(ようしょうき)
意味:幼い子供の時期。(出典:デジタル大辞泉)
・発祥地(はっしょうち)
意味:ある物事が初めて起こった土地。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・ルーツ
意味:ものごとのおおもと。起源。出自。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・初期(しょき)
意味:ある物事の初めの時期。始まって間のないころ。(出典:デジタル大辞泉)
・始期(しき)
意味:ある物事がはじまる時期。はじめの期間。(出典:精選版 日本国語大辞典)