冷徹
「冷徹な人物」などのように使う「冷徹」という言葉。
「冷徹」は、音読みで「れいてつ」と読みます。
「冷徹」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「冷徹」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
冷徹の意味
「冷徹」には次の意味があります。
・感情に左右されることなく、冷静に物事を見通すこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
言い換えると、「冷徹」は「物事を落ち着いて見通すこと」を意味します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・だから、その感情の分だけ冷徹に物が見られなくなっている恐れもある。
(出典:今邑彩『双頭の蛇(「蛇神」シリーズ第3巻))
・目の前にある屋敷の色は、それが真実であることを冷徹に告げていた。
(出典:乙一『暗黒童話』)
・しかもそれらの描写は、冷徹とも言えるほど細部まで計算されたものだ。
(出典:牧野修『屍の王』)
・あの常に冷徹で、無表情な新戦略専門家がそこに立っていたのである。
(出典:山田正紀『謀殺のチェス・ゲーム』)
・冷徹な感触のうちに彼女を伴い去る気持ちで、私はそこを出て行った。
(出典:豊島与志雄『紫の壜』)
類語
・冷酷(れいこく)
意味:思いやりがなくむごいこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・冷血(れいけつ)
意味:人間らしい温情に欠けていること。冷酷なこと。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・残忍(ざんにん)
意味:無慈悲なことを平気ですること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・非情(ひじょう)
意味:人間らしい感情をもたないこと。感情に左右されないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・非道(ひどう)
意味:人としてのあり方や生き方にはずれていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)