贖罪
「人類の贖罪」などのように使う「贖罪」という言葉。
「贖罪」は、音読みで「しょくざい」と読みます。
「贖罪」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「贖罪」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
贖罪の意味
「贖罪」には次の二つの意味があります。
1 金品を出したり、善行を積んだりして、犯した罪をつぐなうこと。また、刑罰を免れること。
2 キリスト教で、人々の罪をあがない、人類を救うために、イエス━キリストが十字架にかかったとする教義。和解。(出典:大辞林 第三版)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
贖罪の意味①「金品を出したり、善行を積んだりして、犯した罪をつぐなうこと。また、刑罰を免れること。」
「贖罪」の一つ目の意味は「金品を出したり、善行を積んだりして、犯した罪をつぐなうこと。また、刑罰を免れること。」です。
元々はキリスト教から生まれた言葉で、現在は主に「罪をつぐなうこと」という意味で使われます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・その意味でも僕は、彼女への贖罪の気持ちを消すことができないのです。
(出典:新津きよみ『女友達』)
・生きているあいだに娘とうちとけられなかった贖罪のような意味でね。
(出典:新津きよみ『婚約者』)
・それまでは皇帝に、生きて贖罪の日を待ってもらわねばならなかった。
(出典:田中芳樹『銀河英雄伝説外伝 01 星を砕く者』)
・贖罪ということなのか、というふうに平介の考えは落ち着かざるをえない。
(出典:東野圭吾『秘密』)
類語
・報償(ほうしょう)
意味:与えた損害をつぐなうこと。弁償。(出典:デジタル大辞泉)
・切腹(せっぷく)
意味:自分で腹を切って死ぬこと。(出典:デジタル大辞泉)
・罪滅ぼし(つみほろぼし)
意味:善行を積んで過去の罪の償いをすること。(出典:大辞林 第三版)
・贖う(あがなう)
意味:罪のつぐないをする。(出典:デジタル大辞泉)
贖罪の意味②「キリスト教で、人々の罪をあがない、人類を救うために、イエス━キリストが十字架にかかったとする教義。和解。」
「贖罪」の二つ目の意味は「キリスト教で、人々の罪をあがない、人類を救うために、イエス━キリストが十字架にかかったとする教義。和解。」です。
旧約聖書では、人手に渡った近親者の財産や土地を買い戻すことなどで罪をつぐなうことを指します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・「贖罪」という言葉はキリスト教神学から慎重に選ばれたものだった。
・ユダヤ教徒にとって重要な贖罪日の期間であり、イスラエルの休日であった。
・第七の月の十日は贖罪日である。
・年に一度、ユダヤ暦の第7の月の10日、贖罪日に大祭司のみが入ることを許された空間である。
類語
・贖い(あがない)
意味:罪や過ちの償いをすること。また、そのために差し出すもの。(出典:大辞林 第三版)
・陳謝(ちんしゃ)
意味:事情を述べてわびること。(出典:デジタル大辞泉)
・乞う(こう)
意味:ある物を与えてくれるよう、またある事をしてくれるよう相手に求める。(出典:大辞林 第三版)
・詫び入る(わびいる)
意味:心からわびる。ひたすらあやまる。(出典:大辞林 第三版)