直前
「試合開始直前にお腹が痛くなった」などのように使う「直前」という言葉。
「直前」は、音読みで「ちょくぜん」と読みます。
「直前」とは、どのような意味の言葉でしょうか？
この記事では「直前」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
直前の意味
「直前」には次の二つの意味があります。
1 物事の起こったり行われたりするすぐ前。
2 すぐ前。目の前。（出典：デジタル大辞泉）
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
直前の意味①「物事の起こったり行われたりするすぐ前。」
「直前」の一つ目の意味は「物事の起こったり行われたりするすぐ前。」です。
「試合開始の直前」であれば、「試合が始まるすぐ前」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・直前の人の動きについては、特に気づいた不審な点はありませんでした。
（出典：乾くるみ『Jの神話』）
・この病院で手術を受ける直前の、寝台で横になっている自分の姿なのだ。
（出典：乙一『暗黒童話』）
・ちょうど出発する直前に、教会兵の大部隊が街の外に到着しましてね。
（出典：エディングス『エレニア記5 聖都への旅路』）
・母は家を出る直前まで、着ていくものに悩んでいたのだろう。
（出典：今邑彩『蛇神』）
類語
・寸前（すんぜん）
意味：ある事の起こるほんの少し前。（出典：デジタル大辞泉）
・間際（まぎわ）
意味：その事のはじまる寸前。（出典：精選版 日本国語大辞典）
・目前（もくぜん）
意味：時間的に、すぐ先に迫っていることにもいう。（出典：精選版 日本国語大辞典）
・瀬戸際（せとぎわ）
意味：勝負・成否などの分かれ目。（出典：デジタル大辞泉）
直前の意味②「すぐ前。目の前。」
「直前」の二つ目の意味は「すぐ前。目の前。」です。
この意味では、実際にすぐ目の前にある物や出来事のことを指します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そのまま群れに突っこむかと思われたが、危く直前で止ることができた。
（出典：アン・マキャフリイ『パーンの竜騎士シリーズ(全16巻) 2 竜の探索』）
・城の入口の直前まで来たとき、悲鳴のようなブレーキの音がした。
（出典：ハーラン・エリスン『ステンレス・スチール・ラット シリーズ(全5巻) 5 ステンレス・スチール・ラット大統領に』）
・ドアの直前まで達したのに気付かず、衝突しそうになって危うく足を止めた。
（出典：九里史生『SAO-Web-2』）
・ちょうど直前の横断歩道で、人の列が寸断されていたおかげだった。
（出典：三上延『シャドウテイカー3 フェイクアウト』）
類語
・寸前（すんぜん）
意味：ある物のほんの少し手前。（出典：デジタル大辞泉）
・目前（もくぜん）
意味：見ている目の前。（出典：デジタル大辞泉）
・間際（まぎわ）
意味：境界に接する直前の部分。（出典：デジタル大辞泉）
・間近（まぢか）
意味：間近いこと。（出典：デジタル大辞泉）
