取柄
「明るい性格が取柄」などのように使う「取柄」という言葉。
「取柄」は、訓読みで「とりえ」と読みます。
「取柄」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「取柄」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
取柄の意味
「取柄」には次の意味があります。
・とりたててすぐれた点。長所。(出典:デジタル大辞泉)
「取柄」をわかりやすくいうと「特に秀でている部分や良い部分」という意味になります。
「取り柄」と表記されることもあります。
また、「取柄」で「とつか」と読むこともあり、その場合は「鞭などの手で持つところ」を意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ただ幸いにも私は胃が丈夫なのが取柄であると、この前の時に医者に云われた。
(出典:谷崎潤一郎『鍵』)
・唯一の取柄かどうかはともかく、己の頑健さについては自信がある
(出典:鈴木大輔『おあいにくさま二ノ宮くん 1』)
・パルテノンは気に入ったが、アテネはどこにも取柄のない町だと思えた。
(出典:クリスティ/小西宏訳『パーカー・パイン2』)
・ほかに是と言って取柄はなかったが、彼女の愛情はただ一筋なものだった。
(出典:石川達三『青春の蹉跌』)
・古い別荘ですけど広いだけが取柄で、部屋数は充分にありますわ。
(出典:篠田真由美『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』)
類語
・佳所(かしょ)
意味:すぐれている点。長所。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・特質(とくしつ)
意味:あるものの持っている、特にとり立てていうべき性質。特性。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・特長(とくちょう)
意味:特にすぐれた所。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・長所(ちょうしょ)
意味:性質や性能などで、すぐれているところ。(出典:デジタル大辞泉)
・美点(びてん)
意味:美しい点。よい点。すぐれた所。(出典:精選版 日本国語大辞典)