角逐
「AとBの角逐は10年続いている」などのように使う「角逐」という言葉。
「角逐」は、音読みで「かくちく」と読みます。
「角逐」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「角逐」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
角逐の意味
「角逐」には次の意味があります。
・互いに争うこと。せりあい。(出典:デジタル大辞泉)
言い換えると、「角逐」は「競り合うこと」を意味します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・戦国時代の群雄の角逐は、これから数年の間が絶頂であったと言ってよい。
(出典:和辻哲郎『鎖国日本の悲劇 (後編)』)
・列国の勢力角逐のなかで、日本が孤立化しないための必須条件は、何であったのか。
(出典:吉田満『戦中派の死生観』)
・ほぼ一年近くも角逐はつづいた。
(出典:ジョン・ヴァーリイ『ティーターン』)
・この角逐は小林秀雄を美術論や音楽論や古典論とドストエフスキイ論に引き裂いていった。
(出典:吉本隆明『悲劇の解読』)
・草本植物がそれでもなお岩石の侵入に対して闘っていたけれども、すでに鉱物界と植物界との角逐が感じられた。
(出典:ヴェルヌ/大久保和郎訳『グラント船長の子供たち(上) 地の果ての燈台』)
類語
・対抗(たいこう)
意味:互いに勝利を争うこと。互いに張り合うこと。(出典:デジタル大辞泉)
・対決(たいけつ)
意味:両者が、面と向かい合って事の決着をつけること。また、困難に正面から立ち向かうこと。(出典:デジタル大辞泉)
・競合い(せりあい)
意味:互いに競争すること。(出典:デジタル大辞泉)
・火花を散らす(ひばなをちらす)
意味:刀を交えて激しく切り結ぶ。鎬を削る。転じて、互いに激しく争う。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・鎬を削る(しのぎをけずる)
意味:激しく刀で切り合う。転じて、激しく争う。(出典:デジタル大辞泉)