姑息
「姑息な手段」などのように使う「姑息」という言葉。
「姑息」は、音読みで「こそく」と読みます。
「姑息」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「姑息」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
姑息の意味
「姑息」には次の意味があります。
・根本的に解決するのではなく、一時の間に合わせにする・こと(さま)。(出典:大辞林 第三版)
本来は「一時の間に合わせ」という意味の言葉ですが、現代では根本的な解決を避けているということから「卑怯な」という意味で使われることが多くなっています。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
いや、自分はそれほど姑息な手段をとる性格の女ではないと礼子は思う。
(出典:林真理子『最終便に間に合えば』)
・僕は姑息な策を用いないで、正面から堂々と訪問の用向きを話した。
(出典:平林初之輔『或る探訪記者の話』)
・一枚では無理でも、それが二枚あれば敵弾が貫通しないんじゃないかとぼくは姑息にも考えた。
(出典:桜坂洋『All You Need Is Kill』)
・最後まで読んでもらうためにバラエティ番組みたいな姑息な手を使ってみます。
(出典:桜庭一樹『GOSICK 第1巻』)
・姑息な快楽だけで満足できるようだったら、私らは初めから哲学に向かわなかったであろう。
(出典:倉田百三『愛と認識との出発』)
類語
・間に合わせ(まにあわせ)
意味:仮の物をあてて当座をすませること。(出典:大辞林 第三版)
・暫定(ざんてい)
意味:正式に決定するまで、仮に定めること。(出典:大辞林 第三版)
・臨時(りんじ)
意味:一時的であること。(出典:デジタル大辞泉)
・応急処置(おうきゅうしょち)
意味:急場の間に合わせに、とりあえず施す処置や手当て。(出典:デジタル大辞泉)
・急造(きゅうぞう)
意味:急いで物を造ること。急ごしらえ。(出典:大辞林 第三版)