慟哭
「友の死に慟哭する」などのように使う「慟哭」という言葉。
「慟哭」は、音読みで「どうこく」と読みます。
「慟哭」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「慟哭」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
慟哭の意味
「慟哭」には次の意味があります。
・悲しみのあまり、声をあげて泣くこと。(出典:デジタル大辞泉)
「慟」は「大声で泣き悲しむ」、「哭」は「大声で泣く」という意味を持つ漢字で、「慟哭」は、大声で激しく嘆き悲しむ様子を表す言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・だが、父親の獄死をしらされたとき、彼女は床に身を投げて慟哭した。
(出典:陳舜臣『秘本三国志 02 (二)』)
・泣き声はもはや慟哭となり、レインはただ黙って彼女の身体に手を回していた。
(出典:吉野匠『レイン外伝 仄暗き廃坑の底で』)
・誰かが歓喜する笑顔は彼の胸を満たし、誰かの慟哭する声は彼の心を震わせた。
(出典:虚淵玄『Fate/Zero Vol.1 「第四次聖杯戦争秘話」』)
・涙も声も出なくなっても、千加の体中は慟哭をやめなかった。
(出典:平岩弓枝『湯の宿の女』)
・だのにどうしてその後、人生には歴然と差が生じてしまうのだろうという魂の慟哭なのであった。
(出典:大槻ケンヂ『グミ・チョコレート・パイン パイン編』)
類語
・号泣(ごうきゅう)
意味:大声をあげて泣くこと。泣き叫ぶこと。(出典:デジタル大辞泉)
・哀哭(あいこく)
意味:声をあげて泣き悲しむこと。(出典:デジタル大辞泉)
・むせび泣く(むせびなく)
意味:声を詰まらせて泣く、喉を詰まらせるように泣く。(出典:日本語表現辞典)
・ 滂沱(ぼうだ)
意味:涙がとめどもなく流れ出るさま。(出典:デジタル大辞泉)
・ 泣きじゃくる(なきじゃくる)
意味:しゃくりあげて泣く。(出典:デジタル大辞泉)