臥薪嘗胆
「臥薪嘗胆の思い」などのように使う「臥薪嘗胆」という言葉。
「臥薪嘗胆」は、「がしんしょうたん」と読みます。
「臥薪嘗胆」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「臥薪嘗胆」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
臥薪嘗胆の意味
「臥薪嘗胆」には次の意味があります。
・復讐(ふくしゅう)を心に誓って辛苦すること。また、目的を遂げるために苦心し、努力を重ねること。(出典:デジタル大辞泉)
敗国の王が復讐の心を忘れないために、薪の上に寝、苦い胆を傍らに置いて嘗めたという、中国の故事に由来する言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・この間にあって道庵先生は臥薪嘗胆の思いをして、復讐の苦心をしていたのであります。
(出典:中里介山『大菩薩峠』)
・みんなはほんとうに涙を流して臥薪嘗胆を誓った。
(出典:大杉栄『自叙伝』)
・元司之助殿をはじめとする巨人衆の、臥薪嘗胆の快挙が伝えられますと、町人百姓の草戯球団のものまで、そういう真似がしてみたくなるのでございましょう。
(出典:玉木正之『不思議の国の野球 チェンジアップを16球』)
・ 徳川家が今日、このように隆昌をきわめているのは、譜代諸士の臥薪嘗胆の結果ではないか。(出典:柴田錬三郎『江戸八百八町物語』)
・越王が会稽山にこもり、臥薪嘗胆、ついに呉を破って凱旋した。
(出典:星新一『殿さまの日』)
類語
・捲土重来(けんどちょうらい)
意味:物事に一度失敗した者が、非常な勢いで盛り返すこと。(出典:デジタル大辞泉)
・リベンジ
意味:仕返しをすること。復讐。雪辱。(出典:大辞林 第三版)
・血反吐を吐く思い(ちへどをはくおもい)
意味:ひどくつらい思い。(出典:デジタル大辞泉)
・辛酸を舐める(しんさんをなめる)
意味:つらいめにあう。苦しいことを経験する。(出典:精選版 日本国語大辞典)