えずく
「えずく声」などのように使う「えずく」という言葉。
「えずく」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「えずく」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
えずくの意味
「えずく」には次の意味があります。
・吐き気をもよおす。また、へどを吐く。(出典:デジタル大辞泉)
「えずく」に漢字を当てはめて「嘔吐く」と表記することもあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・肩を上下させ、喘ぐというよりえずくような動きで息を肺に出し入れする。
(出典:川上稔『AHEADシリーズ 7 終わりのクロニクル3〈下〉』)
・えずく声に桃子が立ってゆくと、母親は流しにつかまって喘いでいた。
(出典:向田邦子『隣りの女』)
・僕はオエッとえずくと、鼻をつまみ、手で顔をあおぎながら部屋へ退散した。
(出典:大森兄弟『犬はいつも足元にいて』)
・二度三度えずく音がした。
(出典:向田邦子『あ・うん』)
・えずく濤羅の傍らに、気がつけば彼の連れるガイノイドが佇んでいた。
(出典:虚淵玄『鬼哭街』)
類語
・むかつく
意味:胸がむかむかする。吐き気がする。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・悪阻(おそ)
意味:妊娠の初期に多くの妊婦が経験する体の不調。吐き気、食欲不振、体のだるさなどの症状がある。原因はホルモンのバランスが崩れるためといわれているが、個人差が大きく医学的に解明されていない点も多い。つわり。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・溜飲(りゅういん)
意味:胃の消化作用が不調となり、酸性のおくびが出ること。また、そのおくびや症状。胸やけ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・げろ
意味:食べた物を胃からはき出すこと。また、そのはき出した物。嘔吐物。「ゲロが出る」のような形で、比喩的に極端な嫌悪感をも表わす。へど。げろげろ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・嘔吐(おうと)
意味:食べたものを吐きもどすこと。へどを吐くこと。または、はきけ。転じて、ひどく不快に感じることにいう。(出典:精選版 日本国語大辞典)