手元不如意
「すいません。今、手元不如意でして。」などのように使う「手元不如意」という言葉。
「手元不如意」は、訓読みで「てもとふにょい」と読みます。
「手元不如意」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「手元不如意」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
手元不如意の意味
「手元不如意」には次の意味があります。
・家計が苦しく金がないこと。(出典:デジタル大辞泉)
給料日前などで、金銭的な理由により物事をお断りしたいときにも使用されます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・これは幕府の手元不如意を、即ち財政的実力の低下を示している。
(出典:唐木順三『無用者の系譜』)
・元奥さんの権限でさ、病後だから手元不如意ってしといてくれる?
(出典:喬林知『今日からマ王 第9巻 「地にはマのつく星が降る!」』)
・日本銀行にいくら貯金があるか知らんが、失礼ながら、手元不如意とお察しする。
(出典:岸田国士『富士はおまけ(ラヂオ・ドラマ)』)
・もっともこちらは終始手元不如意につき、兄やが毎回幾らか、袂に金子を入れることになった。
(出典:畠中恵『うそうそ』)
・出費が惜しいのなら、なぜ手元不如意を口実に断らんか。
(出典:菊池寛『吉良上野の立場』)
類語
・金欠(きんけつ)
意味:金銭を持っていないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・手詰り(てづまり)
意味:施すべき手段・方法がなくて困ること。特に、金銭の工面に困ること。(出典:デジタル大辞泉)
・火の車(ひのくるま)
意味:経済状態がきわめて苦しいこと。(出典:デジタル大辞泉)
・首が回らない(くびがまわらない)
意味:借金など、支払うべき金が多くてやりくりがつかない。(出典:デジタル大辞泉)
・懐が寒い(ふところがさむい)
意味:所持金が少ない。(出典:デジタル大辞泉)