遁走
「遁走劇」などのように使う「遁走」という言葉。
「遁走」は、音読みで「とんそう」と読みます。
「遁走」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「遁走」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
遁走の意味
「遁走」には次の意味があります。
・逃げ出すこと。逃がれ去ること。逃走。(出典:デジタル大辞泉)
「遁走劇」は「逃げ出す一部始終の様子」というような意味になります。
「遁」の字には「のがれる」という意味があります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・腰が抜けていなければ恥も外聞もなくその場から遁走していたろう。
(出典:酒見賢一『泣き虫弱虫諸葛孔明 第弐部』)
・マッハな遁走劇を見たせいのか、つい同じことをしてしまった。
(出典:竹宮ゆゆこ『ゴールデンタイム 3巻 仮面舞踏会』)
・多くは、見つかった土壇場でやる遁走法だが、今夜の場合はそうでない。
(出典:吉川英治『新・水滸伝(四)』)
・結局二つの方法のうちどちらも、その遁走は不可能であった。
(出典:ユゴー・ヴィクトル『レ・ミゼラブル』)
・十分ばかり走ったとき、私邸から自分が遁走したのが発覚したのを彼は知った。
(出典:中村正『元首の謀叛』)
類語
・高飛び(たかとび)
意味:犯罪者などが遠くの土地へ逃げること。(出典:デジタル大辞泉)
・逃れる(のがれる)
意味:危険や不快を避けて遠くに身を置く。(出典:デジタル大辞泉)
・雲隠れ(くもがくれ)
意味:姿を隠して見えなくなること。行方をくらますこと。(出典:デジタル大辞泉)
・逃げ腰(にげごし)
意味:逃げようとする腰つき。また、責任などを回避しようとする態度。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・回避(かいひ)
意味:物事をよけて、それにあわないようにすること。事態がそうならないようにすること。(出典:精選版 日本国語大辞典)