管理
「管理が行き届いている」などのように使う「管理」という言葉。
「管理」は、音読みで「かんり」と読みます。
「管理」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「管理」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
管理の意味
「管理」には次の三つの意味があります。
1 ある規準などから外れないよう、全体を統制すること。
2事が円滑に運ぶよう、事務を処理し、設備などを保存維持していくこと。
3法律上、財産や施設などの現状を維持し、また、その目的にそった範囲内で利用・改良などをはかること。 (出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
管理の意味①「 ある規準などから外れないよう、全体を統制すること。」
「管理」の一つ目の意味は「 ある規準などから外れないよう、全体を統制すること。」です。
「健康管理」や「品質管理」などの場合はこの意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・どうやらこいつが彼女を管理する仕事を担当しているらしい。
(出典:上遠野浩平『あなたは虚人と星に舞う』)
・これからは、タレントの健康管理を第一に考えたいと思っています。
(出典:西村京太郎『イレブン殺人事件』)
・ただ誰かに自分を管理されることが我慢できないだけなのです。
(出典:内田春菊『息子の唇』)
類語
・手入れ(ていれ)
意味:よい状態を保つために、整備・補修などをすること。(出典:デジタル大辞泉)
・変わらない(かわらない)
意味:ある時点から、変化がもたらされずにいるさま。(出典:実用日本語表現辞典)
・常備(じょうび)
意味:いつも用意しておくこと。(出典:デジタル大辞泉)
管理の意味②「事が円滑に運ぶよう、事務を処理し、設備などを保存維持していくこと。」
「管理」の二つ目の意味は「事が円滑に運ぶよう、事務を処理し、設備などを保存維持していくこと。」です。
「マンションの管理人」などの場合はこの意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ただ平穏に日々を過ごし、家と土地とを管理してゆくだけでございます!
(出典:フーリック/大室幹雄訳『中国迷路殺人事件』)
・夫が死んだ場合には、女は未熟な家族を管理していかねばならない。
(出典:スタンダール/白井浩司訳『恋愛論』)
・自分が持っている資金を、いかにしてシステムとして管理するかである。
(出典:冲方丁『マルドゥック・スクランブル The Third Exhaust 排気』)
類語
・経営(けいえい)
意味:事業目的を達成するために、継続的・計画的に意思決定を行って実行に移し、事業を管理・遂行すること。(出典: デジタル大辞泉 )
・運営(うんえい)
意味:団体などの機能を発揮させることができるように、組織をまとめて動かしていくこと。(出典: デジタル大辞泉 )
・維持(いじ)
意味:物事の状態をそのまま保ちつづけること。(出典: デジタル大辞泉 )
管理の意味③「法律上、財産や施設などの現状を維持し、また、その目的にそった範囲内で利用・改良などをはかること。」
「管理」の三つ目の意味は「法律上、財産や施設などの現状を維持し、また、その目的にそった範囲内で利用・改良などをはかること。」です。
財産などを維持したり、一定の範囲で利用したりすることを言います。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ローマに母がいったのは、たぶん、財産の管理をするためだったのでしょう。
(出典:ディケンズ/北川悌二訳『オリヴァ・トゥイスト(下)』)
・彼は死後の著作権を私に管理させると言ったことがあります。
(出典:ミルン/古賀照一訳『赤い館の秘密』)
・わたしはあなたをわたしの遺稿管理者に指定しようかと思います。
(出典:クリスティ/赤冬子訳『茶色の服を着た男』)
類語
・遠隔制御(えんかくせいぎょ)
意味:機械・装置などを、離れた所から運転・制御すること。(出典: デジタル大辞泉 )
・所蔵(しょぞう)
意味:自分の所有物としてしまってあること。(出典: デジタル大辞泉 )
・業務(ぎょうむ)
意味:法律で、社会生活において反復・継続して行う活動のこと。(出典: デジタル大辞泉 )