スタンス
「中立的なスタンスをつらぬく」などのように使う「スタンス」という言葉。
英語では「stance」と表記します。
「スタンス」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「スタンス」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
スタンスの意味
「スタンス」には次の二つの意味があります。
1 立った姿勢。構え。特に、野球やゴルフなどで、打つときの両足の位置。
2 物事に取り組む姿勢。心構え。態度。立場。(出典:大辞林 第三版)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
スタンスの意味①「立った姿勢。構え。特に、野球やゴルフなどで、打つときの両足の位置。」
「スタンス」の一つ目の意味は「立った姿勢。構え。特に、野球やゴルフなどで、打つときの両足の位置。」です。
身体的な姿勢を意味します。
この意味ではスポーツで使うことが多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・中島は陽を背にうけてスタンスをとり、小さな白いボールに向かう。
(出典:山際淳司『エンドレス・サマー』)
・こうすると、前から見た感じでスタンスが逆Kの字に見えるわけである。
(出典:山際淳司『ダブルボギークラブへようこそ』)
・そこでボールから離れ、右足を引いてクローズド・スタンスに変えた。
(出典:山際淳司『ナックルボールを風に』)
・それに合わせて、ソファーの上で右手を肩の高さに上げ、左手を腰の位置に据え、指揮者の基本スタンスをとる。
(出典:神永学『コンダクター』)
類語
・構え(かまえ)
意味:状況に対応できるように姿勢や態度をととのえること。(出典:大辞林 第三版)
・フォーム
意味:スポーツなどで、運動をしているときの姿勢。(出典:デジタル大辞泉)
・体勢(たいせい)
意味:からだの構え。姿勢。(出典:デジタル大辞泉)
・ポーズ
意味:意識してとる姿勢。姿態。すがた。(出典:大辞林 第三版)
スタンスの意味②「物事に取り組む姿勢。心構え。態度。立場。」
「スタンス」の二つ目の意味は「物事に取り組む姿勢。心構え。態度。立場。」です。
精神的な姿勢を意味します。
一般的にはこの意味で使うことが多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・しかしそんな名家の令嬢に、この先どういうスタンスで対応したらいいのか。
(出典:樋口有介『木野塚探偵事務所だ』)
・僕とあと数人の中学受験組は、参加もしないけれど邪魔もしないというスタンスだった。
(出典:喬林知『今日からマ王 番外 「彼がマ王に育つまで」』)
・せっかく自分がいいスタンスに立ってやろうと思っていたことが全部できなくなった。
(出典:尾崎豊『堕天使達のレクイエム』)
・主に刑事事件を取り扱い、冷静で偏りのないスタンスの取り方が好意的に評価されていた。
(出典:小野不由美『黒祠の島』)
類語
・態度(たいど)
意味:ある物事に対応する身構え。応対。出方。(出典:大辞林 第三版)
・立場(たちば)
意味:物の見方・考え方。見地。立脚点。(出典:大辞林 第三版)
・見地(けんち)
意味:観察・判断・思想・意見などが基づく立場。考え方。観点。(出典:大辞林 第三版)
・ポリシー
意味:物事を行うときの原則。方針。(出典:大辞林 第三版)