識見
「素晴らしい識見の持ち主」などのように使う「識見」という言葉。
「識見」は、音読みで「しきけん」または「しっけん」と読みます。
「識見」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「識見」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
識見の意味
「識見」には次の意味があります。
・物事を正しく見分ける能力。また、学識と意見。すぐれた意見。見識。(出典:精選版 日本国語大辞典)
知識や知見、あるいはそれに基づくしっかりとした見解などを意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・いつになったら自分の識見で物を見、自分の舌で味を知ることができるのか。
(出典:北大路魯山人『フランス料理について』)
・こと経済行政に関する限り、政治家の識見には、信頼できぬものがあった。
(出典:城山三郎『鼠 ─鈴木商店焼打ち事件─』)
・それをあえてするのが当然だと判断するだけの識見を具えた人です。
(出典:夏目漱石『行人』)
・瀧子が二十七までひとりでいたには、格別の識見があってのことではなかった。
(出典:宮本百合子『鏡の中の月』)
・政治的な経験や識見においては、彼程度もしくは彼以上の人物は政友会にはいくらでもいる。
(出典:豊田穣『飛行機王・中島知久平』)
類語
・眼識(がんしき)
意味:物事のよしあしや真偽などを見分ける能力。識見。(出典:デジタル大辞泉)
・見識(けんしき)
意味:物事を深く見通し、本質をとらえる、すぐれた判断力。ある物事に対する確かな考えや意見。識見。(出典:デジタル大辞泉)
・明察(めいさつ)
意味:はっきりと事情・事態を推察すること。よく真相を見抜くこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・慧眼(けいがん)
意味:物事の本質を鋭く見抜く力。炯眼。(出典:デジタル大辞泉)
・洞察(どうさつ)
意味:物事を観察して、その本質や、奥底にあるものを見抜くこと。見通すこと。(出典:デジタル大辞泉)