嚥下
物を飲み込むことを「嚥下」といいます。
「えんげ」と読み、「咽下」とも書きます。
日常的にあまり使わない言葉ですが、人間にとって大事な行為です。
この記事では「嚥下」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
嚥下の意味
「嚥下」には次の意味があります。
・口の中の物を飲み下すこと。えんげ。(出典:デジタル大辞泉)
「嚥下」をわかりやすくいうと、「口から食べたものを、胃まで運ぶ運動」のことをいいます。
「嚥下」が上手く行えなくなると、口から食べたものが気管に入ってしまい、肺炎を引き起こす原因になります。
具体的な使い方や例文は下記の通りです。
使い方・例文
・何度も何度も存在しない唾つばを嚥下えんげして、想像の中で冷たい水を飲み下す。
(出典:支倉凍砂『狼と香辛料Ⅶ Side Colors』)
・嚥下時間はヒトでは約〇・五秒とされるが、これもまた以上の事情から規定される面があろう。
(出典:養老孟司『ヒトの見方』)
・そもそも義一にはパーキンソン病から来る嚥下障害があった。
(出典:小野不由美『屍鬼(上)』)
・腫瘍の成長具合によっては、早いうちから嚥下困難をきたす人もいるらしい。
(出典:小池真理子『天の刻(とき)』)
・更に、酒の鑑定人が、利き酒をする時を見ると、彼等は絶対に、酒を嚥下しない。
(出典:獅子文六『食味歳時記』)