一汁三菜
「ご飯は一汁三菜が基本である」などのように使う「一汁三菜」という言葉。
「一汁三菜」は、音読みで「いちじゅうさんさい」と読みます。
「一汁三菜」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「一汁三菜」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
一汁三菜の意味
一汁三菜には次の意味があります。
・汁(しる)一品、菜三品からなる料理。(出典:精選版 日本国語大辞典)
手前に向かい右方が汁物、左に飯で奥の右方に膾、左に平皿で中央に香の物をつける日本料理の基本的な膳立てを意味します。
栄養バランスがよく、昔から用いられている献立ですが、現在では肉類や魚類をメインの1品とし、野菜や海藻、豆腐などの副菜を二品と汁物を合わせた一汁三菜が主流です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・一汁三菜を守った朝食の残りの方はすでにきれいに胃袋の中だ。
(出典:奈須きのこ『歌月十夜-54 ふかしのゆめ』)
・それまで一汁三菜の食事も二汁五菜の客扱いとなり、入浴も三日に一度は許された。
(出典:池宮彰一郎『最後の忠臣蔵』)
・あっけに取られて見ているうちに、一汁三菜、朝餉あさげの膳となった。
(出典:服部真澄『清談 佛々堂先生 わらしべ長者、あるいは恋』)
・かくて一汁三菜の献立は彼に於て完まっとうしたつもりである。
(出典:岡本かの子『食魔』)
・あれを「西洋料理のおツユ」、つまり一汁三菜の「汁」にあたるものと信じているのは、じつはわれわれだけなのであるまいか。
(出典:荻昌弘『大人のままごと』)
類語
・献立(こんだて)
意味:食卓に出す料理の種類や組み合わせや順序など。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・粗衣粗食(そいそしょく)
意味:粗末な衣服と粗末な食べ物。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・メニュー
意味:料理の品目を示した表。献立表。また、献立。(出典:デジタル大辞泉)