虚構
「虚構の世界」などのように使う「虚構」という言葉。
「虚構」は、音読みで「きょこう」と読みます。
「虚構」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「虚構」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
虚構の意味
「虚構」には次の意味があります。
・事実ではないことを事実らしくつくり上げること。つくりごと。(出典:デジタル大辞泉)
「虚構の世界」で「つくり上げられたうその世界」という意味になります。
「虚構」は「フィクション」とも言い、特に、文芸作品などで作者の想像力によって作り上げられた作品を指すことが多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・虚構のアメリカ私立探偵たちは、西部の拳銃使いにその源を発している。
(出典:ハメット/宇野利泰訳『マルタの鷹』)
・けれども民衆の夢をよくあらわした虚構の人物としては変わりありません。
(出典:李御寧『「縮み」志向の日本人』)
・虚構の世界から現実の世の中に引き摺り出されるように有名になるんだよ。
(出典:ヒキタクニオ『ベリィ・タルト』)
・周囲のすべてのものが虚構であるという漠然たる感覚をお持ちですね。
(出典:ディック/仁賀克雄訳『人間狩り ―ディック短編集』)
・虚構に寄せるいわず語らずの信頼の念が、彼の信条の第一条になっていた。
(出典:ディケンズ/北川悌二訳『骨董屋(上)』)
類語
・フィクション
意味:作り事。虚構。(出典:デジタル大辞泉)
・絵空事(えそらごと)
意味:おおげさなこと。ありもしないうそ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・仮想(かそう)
意味:実際にはない事物を、仮にあるものとして考えてみること。仮に想定すること。(出典:デジタル大辞泉)
・演出(えんしゅつ)
意味:効果をねらって物事の運営・進行に工夫をめぐらすこと。(出典:デジタル大辞泉)
・欺瞞(ぎまん)
意味:あざむくこと。だますこと。(出典:デジタル大辞泉)