威厳
「威厳を保つ」などのように使う「威厳」という言葉。
「威厳」は、音読みで「いげん」と読みます。
「威厳」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「威厳」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
威厳の意味
「威厳」には次の意味があります。
・近寄りがたいほど堂々としておごそかなこと。(出典:デジタル大辞泉)
「おごそか」とは「気が引き締まるほど重々しいさま」を意味します。
「威」は訓読みで「おどす」と読み、「人をおそれさせ、従わせる力」という意味を持つ漢字です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・風采からみて豊かな人ではなさそうだが、とにかく威厳を張っている。
(出典:松本清張『小説東京帝国大学(上)』)
・この距離あって始めて日本の寺院と神社の威厳が保たれるのである。
(出典:永井荷風『日和下駄』)
・あと数年もすれば誰も国王の威厳に異を唱える者はいなくなるだろう。
(出典:池上永一『テンペスト2 花風の巻』)
・私は威厳を保つべく必要以上に目付きを悪くして桂木をにらんでやった。
(出典:赤川次郎『幽霊候補生』)
・彼はそれを自分の威厳のために利用しようとしたのである。
(出典:陳舜臣『秘本三国志 05 (五)』)
類語
・品格(ひんかく)
意味:その物から感じられるおごそかさ。品位。 (出典:大辞林 第三版)
・尊厳(そんげん)
意味:とうとくおごそかなこと。気高く犯しがたいこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・貫禄(かんろく)
意味:身に備わっている堂々とした威厳。身体・人格などから感じられる人間的重々しさ。 (出典:大辞林 第三版)
・威容(いよう)
意味:人や建物のりっぱで威厳あるようす。威勢のあるりっぱな姿。(出典:デジタル大辞泉)
・威儀(いぎ)
意味:いかめしく重々しい動作。立ち居振る舞いに威厳を示す作法。(出典:デジタル大辞泉)