散文
「気まぐれに散文を書く」などのように使う「散文」という言葉。
「散文」は、音読みで「さんぶん」と読みます。
「散文」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「散文」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
散文の意味
「散文」には次の意味があります。
・韻律や定型にとらわれない通常の文章。(出典:デジタル大辞泉)
俳句や短歌など、形式やリズムの決まった文章を韻文(いんぶん)といいます。
散文は韻文の反対語であり、「形や音にとらわれない自由な文」のことです。
したがって、この世にある大抵の文章は「散文」です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・これは、極めて純粋な散文なのだ。
(出典:小林秀雄『考えるヒント』)
・一般の言語としては、やはり散文が詩の対語として用いられてる。
(出典:萩原朔太郎『詩の原理』)
・彼は散文では現わされないものだけを詩の素材とすべきだと考えた。
(出典:寺田寅彦『俳句の精神』)
・今日の生活によって僕は散文を書く。
(出典:臼井吉見『大正文学史』)
・果たして、散文形式においてそれを達成することは可能なことであろうか。
(出典:サリンジャー/鈴木武樹訳『フラニーとズーイ』)
類語
・雑記(ざっき)
意味:いろいろ思いついたままに書きつけること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・小品(しょうひん)
意味:絵画・彫刻・音楽・文学などの簡潔で小規模の作品。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・随筆(ずいひつ)
意味:自己の見聞・体験・感想などを、筆に任せて自由な形式で書いた文章。(出典:デジタル大辞泉)
・雑録(ざつろく)
意味:いろいろのことを統一なく書き記すこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・慢筆(まんぴつ)
意味:心のままにあれこれと書きつづること。また、その書いたもの。(出典:精選版 日本国語大辞典)