自制
「自制を求める」などのように使う「自制」という言葉。
「自制」は、音読みで「じせい」と読みます。
「自制」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「自制」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
自制の意味
「自制」には次の意味があります。
・自分の感情や欲望をおさえること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「自制」をわかりやすくいうと「自分の中にある気持ちや何かを欲しいと望む気持ちにブレーキをかけて抑える」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・自制の利かない意識の中で、おれは石みたいに重い腕を持ち上げようとした。
(出典:喬林知『今日からマ王 第11巻 「めざせマのつく海の果て!」』)
・馬鹿な結婚をしてしまった後、彼はますます自制がなくなった。
(出典:ロラン・ロマン『ジャン・クリストフ』)
・昨日はどういうわけか、自制を忘れて、その抑制から逃れていたわね。
(出典:オースティン/ハーディング祥子訳『エマ(下)』)
・一瞬、ドアを破壊して入ろうかという考えが頭をかすめたが、自制する。
(出典:貴志祐介『硝子のハンマー』)
・自制したのは、自分の立場と現在の状況を思いだしたからではない。
(出典:水野良『ロードス島戦記 5 王たちの聖戦』)
類語
・自戒(じかい)
意味:自分で自分をいましめつつしむこと。自粛。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・克己(こっき)
意味:おのれに克(か)つこと。自分の欲望や邪念にうちかつこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・自重(じちょう)
意味:自分の品位を保ち、むやみに卑下したりしないこと。自尊。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・慎み(つつしみ)
意味:慎むこと。控えめに振る舞うこと。(出典:デジタル大辞泉)
・自律(じりつ)
意味:自分で自分の行ないを規制すること。外部からの力にしばられないで、自分の立てた規範に従って行動すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)