黙祷
「黙祷をささげる」などのように使う「黙祷」という言葉。
「黙祷」は、音読みで「もくとう」と読みます。
「黙祷」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「黙祷」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
黙祷の意味
「黙祷」には次の意味があります。
・無言のまま、心の中で祈祷すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「黙」は「声を出さない」、「祷」は「いのる」という意味を持ちます。
「黙祷」は、特に「死者に対して無言で祈りを捧げること」を意味することが多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・持ってきた花束を地上に捧げると、長い長い黙祷をつづけていた。
(出典:横溝正史『誘蛾燈』)
・「遺書はここに置かれていました」 木野は、手を合わせて黙祷をした。
(出典:姉小路祐『死の逆転 ―京都が危ない』)
・枚を持つ老人が死体の目を優しく閉じて、それからそこにいる全員で黙祷をした。
(出典:時雨沢恵一『キノの旅 第5巻』)
・食堂での夕食の席はまるで黙祷の儀式だった。
(出典:山中貞雄『右門捕物帖 三十番手柄 帯解け仏法』)
・私の小学校のころは、発生時刻である正午二分前に、みな黙祷をさせられたものだ。
(出典:星新一『きまぐれ暦』)
類語
・沈黙(ちんもく)
意味:だまりこむこと。口をきかないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・暗黙(あんもく)
意味:だまって何も言わないこと。意志を外に表わさないこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・無言(むごん)
意味:物を言わないこと。(出典: 精選版 日本国語大辞典)
・サイレント
意味:無言であること。(出典: デジタル大辞泉)
・黙々(もくもく)
意味:だまって一つの事をしつづけるさま(出典: デジタル大辞泉)