誘発
「大雨が土砂崩れを誘発した」などのように使う「誘発」という言葉。
「誘発」は、音読みで「ゆうはつ」と読みます。
「誘発」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「誘発」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
誘発の意味
「誘発」には次の意味があります。
・ある事が原因となって、他の事を引き起こすこと。(出典:デジタル大辞泉)
「誘発」をわかりやすく言うと、なかが起きるキッカケのことで、新たに他の物事の原因になることをあらわす言葉になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そういった不安を誘発させる輝きが、四季の瞳の中には確かにあった。
(出典:森博嗣『四季 2 夏』)
・このていどの動作でさえ、肩やら胸やら背中やらの痛みを誘発する。
(出典:田中芳樹『薬師寺涼子の怪奇事件簿7 霧の訪問者』)
・急いで逃げようとする車両の群れが逆に渋滞を誘発してしまっている。
(出典:鎌池和馬『とある科学の超電磁砲』)
・従って笑いによく似た心持ちを誘発し、それがほんとうの笑いを引き出す。
(出典:寺田寅彦『笑い』)
・彼女の存在が誘発したという点では、たしかに問題があるかもしれないが。
(出典:荻原規子『西の善き魔女3 薔薇の名前』)
類語
・惹起(じゃっき)
意味:事をひきおこすこと。ひき出すこと。多く、事件・問題となる事柄などをひき起こす場合にいう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・導出(どうしゅつ)
意味:結論などを論理的に導くこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・誘起(ゆうき)
意味:それがきっかけとなってある事態をひきおこすこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・引金(ひきがね)
意味:ある行為をしたり、あることがおこったりする誘因。きっかけ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・齎す(もたらす)
意味:好ましくない状態を生じさせる。引き起こす。将来する。また、ある状態を実現させる。(出典:デジタル大辞泉)