蔑称
「蔑称で呼ばれる」などのように使う「蔑称」という言葉。
「蔑称」は、音読みで「べっしょう」と読みます。
「蔑称」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「蔑称」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
蔑称の意味
「蔑称」には次の意味があります。
・ 相手や第三者、またはその動作や状態をさげすんでいう言い方。(出典:デジタル大辞泉)
「愛称」や「あだ名」は親しみを込めて呼ぶ言い方に対して、「蔑称」はバカにしたような言い方になります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・だがそれは、半ば公然たる蔑称として、二科生自身の中にも定着している。
(出典:佐島勤『魔法科高校の劣等生 1 入学編 <上>』)
・お辞儀をするのは、彼らの仲間が蔑称している先生への義理なのである。
(出典:井伏鱒二『小説日本芸譚』)
・すなわち、蔑称としての先生、愛称としてのそれ、そして敬称である。
(出典:五木寛之『風に吹かれて』)
・カサブランカはそのままあたしの蔑称になっているようだった。
(出典:角田光代『だれかのいとしいひと』)
・奴らは戦っているのが日本の選手だと分かっていても「中国人」と蔑称で呼ぶ。
(出典:野沢尚『龍時(リュウジ)3―4』)
類語
・別名(べつめい)
意味:本名、または本来の呼び方以外の名称。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・通り名(とおりな)
意味:通称。(出典:デジタル大辞泉)
・異称(いしょう)
意味:別の呼び名。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・偽称(ぎしょう)
意味:ふざけて名づけること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・変名(へんめい)
意味:本名を隠して別の名を称すること。(出典:デジタル大辞泉)