師匠
「尊敬するお師匠さま」などのように使う「師匠」という言葉。
「師匠」は、音読みで「ししょう」と読みます。
「師匠」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「師匠」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
師匠の意味
「師匠」には次の二つの意味があります。
1 学問または武術・芸術の師。先生。
2 歌舞音曲などの遊芸を教える人。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
師匠の意味①「学問または武術・芸術の師。先生。」
「師匠」の一つ目の意味は「学問または武術・芸術の師。先生。」です。
この意味では「先生」という意味で使われる場合が多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・それでわれわれはこれらの動物を師匠にする必要が起こって来るのである。
(出典:寺田寅彦『からすうりの花と蛾』)
・でもお師匠様も心ではあなたに会いたくっていらっしゃるのです。
(出典:倉田百三『出家とその弟子』)
・師匠は私の名が表面に出て人の注目を惹くようなことは好まれませんでした。
(出典:高村光雲『幕末維新懐古談』)
・しかしこれらの人々も結局はただ師匠を模倣するに止まっていた。
(出典:寺田寅彦『宇宙の始まり』)
類語
・先生(せんせい)
意味:学問や技術・芸能を教える人。(出典:デジタル大辞泉)
・師範(しはん)
意味:学術、技芸を教える人。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・老師(ろうし)
意味:年老いた師匠。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・先学(せんがく)
意味:学問上の先輩。(出典:デジタル大辞泉)
師匠の意味②「歌舞音曲などの遊芸を教える人。」
「師匠」の二つ目の意味は「歌舞音曲などの遊芸を教える人。」です。
この意味では、遊芸の「お師匠さん」という意味で使われる場合が多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・師匠が死んで稽古は無いはずであるのに、家内は何かごたごたしていた。
(出典:岡本綺堂『半七捕物帳』)
・街の活動写真館の楽手を師匠にしてラツパの練習に余念のない晩もあつた。
(出典:牧野信一『西瓜喰ふ人』)
・お師匠さんのもとで、最近ヒサはお稽古したことはなかったのだろう。
(出典:坂口安吾『明治開化 安吾捕物』)
・半四郎師匠の踊りは、いつもと同じような調子で経過いたしました。
(出典:酒井嘉七『京鹿子娘道成寺』)
類語
・御師匠様(おしょさん)
意味:師匠を敬い親しんで呼ぶ語。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・指南役(しなんやく)
意味:物事を指南する役。(出典:デジタル大辞泉)
・宗匠(そうしょう)
意味:文芸・技芸にすぐれ、師である人。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・マスター
意味:師匠。親方。(出典:デジタル大辞泉)