拿捕
「船舶を拿捕する」などのように使う「拿捕」という言葉。
「拿捕」は、音読みで「だほ」と読みます。
「拿捕」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「拿捕」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
拿捕の意味
「拿捕」には次の意味があります。
・捕らえること。特に、軍艦などが他国の船舶などをその支配下におくこと。(出典:デジタル大辞泉)
「拿」と「捕」はどちらも「とらえる」を意味する漢字です。
「拿捕」は漢字の通り「とらえること」を意味する二字熟語ですが、特に「船をとらえること」という意味で使うことが多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・拿捕しようとしている船に、奴隷たちはできる限り損傷を与えまいとするはずよ。
(出典:A・バートラム・チャンドラー『銀河辺境シリーズ(全25巻) 18 外伝3/暗黒星雲突破!』)
・拿捕の二文字は、すでに艦長たちの頭の中から消え失せているようだった。
(出典:福井晴敏『終戦のローレライ(上)』)
・まず薩摩は英国船を拿捕し、船員を奴隷にせよと主張しております。
(出典:池上永一『テンペスト1 若夏の巻』)
・巨艦拿捕という最大目的は達したが、デュケーンはまだ満足していない。
(出典:E・E・スミス/川口正吉訳『ヴァレロンのスカイラーク』)
・あるいは他星から来た密輸業者と思って拿捕に来たか。
(出典:野尻抱介『クレギオン 1 ヴェイスの盲点』)
類語
・捕獲(ほかく)
意味:動物などを捕らえること。また、国際法上、戦時に、交戦国の軍艦が敵国または中立違反の船舶を取り押さえること。(出典:デジタル大辞泉)
・逮捕(たいほ)
意味:人の身体に直接力を加えて身柄を拘束すること。また、検察官などの捜査機関が裁判官の発する令状(逮捕状)で被疑者を引致し、一定期間抑留するための強制手段。(出典:デジタル大辞泉)
・捕縛(ほばく)
意味:とらえてしばること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・拘束(こうそく)
意味:とらえつなぐこと。自由を制限すること。また、犯人や被告が自由に行動できないようにすること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・補足(ほそく)
意味:とらえること。つかまえること。(出典:デジタル大辞泉)