鈍重
「鈍重な歩み」などのように使う「鈍重」という言葉。
「鈍重」は、音読みで「どんじゅう」と読みます。
「鈍重」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「鈍重」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
鈍重の意味
「鈍重」には次の意味があります。
・動作や物事に対する反応がにぶくてのろいこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
漢字の通り「鈍くて重々しい」という意味です。
「鈍重」の反対語は「軽快(けいかい)」です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・人のよさそうな、少し鈍重な感じがする男であった。
(出典:岡本かの子『決闘場』)
・歩き方は鈍重だが、歩幅が大きいので実際はかなりの速度で歩くことができる。
(出典:バローズ/佐藤高子訳『危機のペルシダー』)
・一見鈍重そうに見える巨体が、信じられないような速度で動いたからだ。
(出典:児玉ヒロキ『イット』)
・信長勢が俊敏な狼だとすれば、この者たちは飾り立てた鈍重な牛である。
(出典:安部龍太郎『戦国秘譚 神々に告ぐ(下)』)
・これは私のような生来動作鈍重な男には、まことに好都合なことであった。
(出典:小田実『何でも見てやろう』)
類語
・鈍間(のろま)
意味:動作や頭の働きがにぶいこと。(出典:デジタル大辞泉)
・緩慢(かんまん)
意味:動きがゆったりしてのろいこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・のろい
意味:動作や頭の働きなどが悪い。にぶい。(出典:デジタル大辞泉)
・スロー
意味: 速度や動作がおそいさま。ゆるやかなさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・とろい
意味:動作や反応がのろい。にぶい。(出典:精選版 日本国語大辞典)