薄暮
「薄暮の街並み」などのように使う「薄暮」という言葉。
「薄暮」は、音読みで「はくぼ」と読みます。
「薄暮」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「薄暮」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
薄暮の意味
「薄暮」には次の意味があります。
・日が暮れようとするころ。夕暮れ。たそがれ。(出典:デジタル大辞泉)
わかりやすく言うと「夕方の日暮れどき」という意味です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・薄暮の中で、次々と敵を斬り倒してゆく壬生屋の一番機は悪鬼のようだ。
(出典:榊涼介『ガンパレード・マーチ 9-九州撤退戦・下』)
・薄暮の並木の陰に、市女笠いちめがさをかぶった妻の白い顔が見えたからである。
(出典:吉川英治『黒田如水』)
・松はもうなくなったのだろうか。松はどこだろうと、薄暮の空ばかり探していたので見つからなかったわけである。
(出典:吉川英治『随筆 宮本武蔵』)
・そんなことを考えているうちに、列車は薄暮の渾沌カオスの町へと滑り込んだ。
(出典:野上豊一郎『七重文化の都市』)
・薄暮にその姿を見ただけのものは、誰も子供だと思わぬものはない。
(出典:中里介山『大菩薩峠』)
類語
・日暮れ(ひぐれ)
意味:日の暮れるころ。夕暮れ。たそがれ。(出典:デジタル大辞泉)
・黄昏(たそがれ)
意味:日の暮れかかること。夕暮れ。(出典:デジタル大辞泉)
・暮れ合い(くれあい)
意味:日が暮れようとするころ。夕暮れ時。入相(いりあい)。(出典:デジタル大辞泉)
・火灯し頃(ひともしごろ)
意味:日が暮れて、明かりを点し始める頃合を意味する語。(出典:実用日本語表現辞典)
・逢魔が時(おうまがとき)
意味:日が暮れて闇夜が訪れる時間帯を意味する語。「大禍時」と表記する場合もある。魑魅魍魎に出会う禍々しい時とされる。(出典:デジタル大辞泉)