青
「青」は私たちのまわりに溢れています。
晴れた夏の空。穏やかな海。など。
この記事では「青」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介しながら、わか
りやすく解説していきます。
青の意味
青には主に六つの意味があります。
① 色の名
② 青信号
③ 馬の青みがかった黒い毛色
④ カルタ用語
⑤ 青本の略
⑥ 青銭の略(出典:大辞林 第三版)
上記の他に、名詞や形容詞に付けることで、「未熟な」「若い」「瑞々しい」など表します。
(「青二才」「青臭い」「青女房」「青侍」など(出典:大辞林 第三版))
具体的な使い方や例文は下記の通りです。
青の意味①「色の名」
「青」の一つ目の意味は「色の名」です。
色の三原色の一色です。
日本工業規格(JIS)では「10種の有彩色の基本色名の一つであり、スペクトル色(可視光線の単色光の示す色刺激)の波長は450から455㎜の範囲内」とも定められています。
使い方・例文
・やがて、青に緑にさまざまな色に燃える氷罅の一つを四人が下りていった。試しに氷斧をあてると、ボロッとそこが欠けた。(出典:小栗虫太郎『人外魔境』)
・目の前がぱっと明るく開け、夏の終わりの空の青さが、吐く息を誘った。(出典:市川陽『放課後のロックンロール・パーティ)
・ほんとうの空ではなく、青と同じ色のガラスが天井にはりつめてあるのです。そしてその上に太陽と同じ光をだす電灯がついているのです。(出典:海野十三『ふしぎ国探検』)
・木のもとの苔の青さも見えぬほどである。(出典:風巻景次郎『中世の文学伝統』)
・死骸の周囲にはどこを見ても、まつ青な水があるばかりであつた。(出典:芥川竜之介『沼』)
青のその他の意味
「青」のその他の意味の多くは「青いもの」として使用・表現されます。
使い方・例文
・ そこを上りきったところまで行くと軒毎に青簾を掛けた本町の角へ出る。 この簾は七月の祭に殊に適わしい。(出典:島崎藤村『千曲川のスケッチ』)
・ 私のいままで描いた絵の青眉の女の眉は全部これ母の青眉であると言ってよい。(出典:上村松園『眉の記』)