痛み入る
「痛み入る対応」などのように使う「痛み入る」という言葉。
「痛み入る」は、訓読みで「いたみいる」と読みます。
「痛み入る」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「痛み入る」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
痛み入るの意味
「痛み入る」には次の意味があります。
・相手の手厚い配慮・好意などに対して、深く感じいる。恐縮する。やや皮肉をこめていうときにも用いる。(出典:デジタル大辞泉)
わかりやすく言うと「親切な行いなどにありがたさを感じる」という意味になります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・寛大なる許容の態度に、綺礼はさも痛み入ったとばかりに目を伏せた。
(出典:虚淵玄『Fate/Zero Vol.4 「煉獄の炎」』)
・己の眼識のなさを恥じ、田口は「痛み入ります」と率直に頭を下げた。
(出典:福井晴敏『終戦のローレライ(下)』)
・宗助は痛み入る境を通り越して、ついに迷惑を感じ出した。
(出典:夏目漱石『門』)
・皆さんのご親切は自分も本当に痛み入っております。
(出典:ディケンズ/青木雄造・小池滋訳『荒涼館(4)』)
・メフィストフェレス これは御丁寧な挨拶で痛み入る。
(出典:森鴎外『ファウスト』)
類語
・恐れ多い(おそれおおい)
意味:わが身にはありがたく、もったいない。(出典:デジタル大辞泉)
・恐悦至極(きょうえつしごく)
意味: 目上の人に関したことやその好意などを、たいそう喜ばしく思うさま。 (出典:精選版 日本国語大辞典)
・過分(かぶん)
意味:分に過ぎた扱いを受けること。(出典:デジタル大辞泉)
・身に余る(みにあまる)
意味:処遇が自分の身分や業績を超えてよすぎる。(出典:デジタル大辞泉)
・恐縮(きょうしゅく)
意味:相手に迷惑をかけたり、相手の厚意を受けたりして申し訳なく思うこと。(出典:デジタル大辞泉)