黒幕
「事件の黒幕」などのように使う「黒幕」という言葉。
「黒幕」は、湯桶読みで「くろまく」と読みます。
「黒幕」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「黒幕」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
黒幕の意味
「黒幕」には次の意味があります。
・表面には出ないで、指図をしたり、はかりごとをめぐらしたりする者。(出典:デジタル大辞泉)
元は歌舞伎の黒い幕が舞台上の人物を消すことに用いられたことが語源です。
転じて、自らは身を隠しながら画策・指示する人物のことを指すようになりました。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・例の女を突っ返したら、黒幕の男がどんな手段に出てくるかわからない。
(出典:結城昌治『振られた刑事』)
・では、幕府もしくは会津でないとすれば、姉小路卿暗殺の黒幕はだれか。
(出典:滝口康彦『猿ヶ辻風聞』)
・真実御筥様が犯罪に関与しているなら、その黒幕こそを摘発すべきだ。
(出典:京極夏彦『魍魎の匣』)
・だが、ほんとうに罪のある黒幕は絶対に表面には出されないようになっている。
(出典:E・E・スミス/川口正吉訳『ヴァレロンのスカイラーク』)
・政界の黒幕でもあったが、渡米体験もあり、外交や金融の感覚もあった。
(出典:星新一『きまぐれ遊歩道』)
類語
・フィクサー
意味:事件などを陰で調停・処理して報酬を得る人。(出典:デジタル大辞泉)
・首謀者(しゅぼうしゃ)
意味:陰謀・悪事を、中心になって企てる人。(出典:デジタル大辞泉)
・元凶(げんきょう)
意味:悪党の中心人物。悪者のかしら。(出典:デジタル大辞泉)
・巨魁(きょかい)
意味:頭目。首領。ふつう、悪者の頭領をいう。(出典:デジタル大辞泉)
・首魁(しゅかい)
意味: かしら。特に悪事・謀反などの首謀者。張本人。(出典:デジタル大辞泉)