鬱蒼
「鬱蒼とした森林」などのように使う「鬱蒼」という言葉。
「鬱蒼」は、音読みで「うっそう」と読みます。
「鬱蒼」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「鬱蒼」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
鬱蒼の意味
「鬱蒼」には次の意味があります。
・樹木が茂ってあたりが薄暗いさま。(出典:デジタル大辞典)
「鬱蒼」は「木々が生い茂り太陽の光を通さず薄暗い様子」を意味する二字熟語です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・町から少し離れた丘の上にあり、周りは鬱蒼とした森に囲まれている。
(出典:高橋克彦『私の骨』)
・鬱蒼とした野山の一画を、そのままこの庭へ持ってきたようであった。
(出典:夢枕獏『陰陽師鳳凰ノ巻』)
・ところどころに大名の下屋敷があるが、それらは鬱蒼たる林の中である。
(出典:平岩弓枝『御宿かわせみ 9 一両二分の女』)
・植物は互いにこんぐらかって悩ましく鬱蒼としている。
(出典:宮本百合子『翔び去る印象』)
・一夜にして鬱蒼たる森が出来上っていたのであった。
(出典:坂口安吾『青春論』)
類語
・鬱然(うつぜん)
意味:草木がこんもりと茂っているさま。(出典:デジタル大辞泉)
・濃密(のうみつ)
意味:密度が濃くてこまやかなさま。(出典:デジタル大辞泉)
・房房(ふさふさ)
意味:たくさん集まって垂れ下がっているさま。(出典:デジタル大辞泉)
・稠密(ちゅうみつ)
意味:一つのところに多く集まっていること。こみあっていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・木深い(こぶかい)
意味:樹木が生い茂っているさま。(出典:デジタル大辞泉)