馥郁
「馥郁として香る」などのように使う「馥郁」という言葉。
「馥郁」は、音読みで「ふくいく」と読みます。
「馥郁」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「馥郁」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
馥郁の意味
「馥郁」には次の意味があります。
・ 香気の盛んにかおるさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「馥郁」を分かりやすくいうと、よい香りがいっぱいに漂っているさまです。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・極上の赤ワインを口に含んだ瞬間のような、馥郁とした味わいがある。
(出典:森瑤子『ママの恋人』)
・生暖い風が馥郁とした香りと、平和な夕暮れの静けさをはこんできた。
(出典:ジョン・T・フィリフェント/小鷹信光訳『0011/ナポレオン・ソロ・シリーズ 第6巻 気ちがい科学者』)
・彼女の身体からは、馥郁とした芳香が流れてくるのだった。
(出典:松本清張『絢爛たる流離』)
・友禅の派手な布団の横へそっと膝をつくと枕許から馥郁と菊が香った。
(出典:平岩弓枝『鏨師』)
・枝々が両側からかぶりあつて、馥郁とした涼風をただよはせてゐる。
(出典:林芙美子『愛する人達』)
類語
・薫ずる(くんずる)
意味:よいかおりがする。(出典:デジタル大辞泉)
・香しい(かぐわしい)
意味:よいにおいがする。(出典:デジタル大辞泉)
・芳しい(かぐわしい)
意味:よいにおいがする。(出典:デジタル大辞泉)
・芬々(ふんぷん)
意味:芳気の高くかおるさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・芳香(ほうこう)
意味:かぐわしい香り。(出典:精選版 日本国語大辞典)