食いしん坊
「食いしん坊万歳」などのように使う「食いしん坊」という言葉。
「食いしん坊」は、訓読みで「くいしんぼう」と読みます。
「くいしんぼう」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「食いしん坊」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
食いしん坊の意味
「食いしん坊」には次の意味があります。
・食い意地が張って、むやみと食べたがること。また、そういう人や、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
無邪気に食べることが好きで、一般的、平均的な食事量よりもはるかに多い量を食べること、また一番最初に食べ物にありつく様子、またはそういう人を指します。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・しかし彼女は別に〈食いしん坊のグライムズ〉と呼んだりはしなかった。
(出典:A・バートラム・チャンドラー『銀河辺境シリーズ(全25巻) 7 傷ついた栄光』)
・周囲の屋台は、いつもと変わらぬおしゃべりと食いしん坊の時間である。
(出典:近藤紘一『サイゴンのいちばん長い日』)
・それまでの私はただの食いしん坊であってスケールがやや小さかった。
(出典:林真理子『ルンルンを買っておうちに帰ろう』)
・この食いしん坊が、賞の選考委員でもあった寺村輝夫だったのである。
(出典:坂東眞砂子『身辺怪記』)
・食いしん坊の見えない妖精をふたりくらい連れている勢いの胃袋だ。
(出典:浜崎達也『絶対少年 ~神隠しの秋~穴森 携帯版小説 第1-6章』)
・ともかく世間には、知恵のある食いしん坊の発明者がおられるものだ。
(出典:荻昌弘『大人のままごと』)
・うちは亭主ともども食いしん坊だから、二人で魚河岸へ買出しに行くの。
(出典:上坂冬子『おんなの一人旅』)
・変ったものばかり漁るのが、食いしん坊の道ではないと、思い当るのである。
(出典:獅子文六『食味歳時記』)