阿鼻叫喚
「阿鼻叫喚の地獄絵図」などのように使う「阿鼻叫喚」という言葉。
「阿鼻叫喚」は、音読みで「あびきょうかん」と読みます。
「阿鼻叫喚」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「阿鼻叫喚」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
阿鼻叫喚の意味
「阿鼻叫喚」には次の意味があります。
・悲惨な状況になり、人々が泣き叫んだりして混乱している様子。(出典:四字熟語を知る辞典)
生半可な酷さではなく、これ以上ないというほど苦しみもがき泣き叫ぶ壮絶な凄惨さを表す四字熟語です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・それを境に平穏な教室は一瞬にして阿鼻叫喚の地獄へと変化する。
(出典:平坂読『ラノベ部 第3巻』)
・その頃には阿鼻叫喚の騒ぎになっていたので、彼の声は聞きとれなかった。
(出典:ウルフ/岡部宏之訳『新しい太陽の書2』)
・煙の下を、逃げまどう女子供の悲鳴が、たちまち、阿鼻叫喚を現出した。
(出典:吉川英治『平将門』)
・阿鼻叫喚にちかい歓声が、市民の間にあがったのは一瞬のことであった。
(出典:山田風太郎『地の果ての獄(下)』)
・このアパートのすべての部屋も、阿鼻叫喚の騒ぎになっているはずだ。
(出典:加門七海『203号室』)
類語
・凄絶(せいぜつ)
意味:非常にすさまじいこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・生き地獄(いきじごく)
意味:生きながら地獄にあるようなひどい苦しみにあうこと。また、そのありさま。 (出典:デジタル大辞泉)
・惨状(せいさん)
意味:思わず目をそむけたくなるような、むごたらしいありさま。また、いたましいありさま。(出典:デジタル大辞泉)
・悲惨(ひさん)
意味:見聞きに耐えられないほどいたましいこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・悲痛(ひつう)
意味:あまりに悲しくて心が痛むこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)