酷薄
「酷薄な人」などのように使う「酷薄」という言葉。
「酷薄」は、音読みで「こくはく」と読みます。
「酷薄」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「酷薄」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
酷薄の意味
「酷薄」には次の意味があります。
・残酷で薄情なこと。 (出典: デジタル大辞泉)
人間味のあまりない様子を表します。
思いやりや温かみが感じられないということです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・君の酷薄な意見によれば、貧乏人は自分がわるいから不幸になるのだと!
(出典: サド/澁澤龍彦訳『閨房哲学』)
・海、それは刑罰がそれを受けたる者を投ずる社会的の酷薄なる夜である。
(出典: ユゴー・ヴィクトル『レ・ミゼラブル』)
・他人の死に何らかの形で関心を持っている者の酷薄なひびきがそこからした。
(出典: 光瀬龍『たそがれに還る』)
・どうして彼は、それらの欠点にたいしてあれほど酷薄であり得たのか?
(出典: ロラン・ロマン『ジャン・クリストフ』)
・インテリ男は酷薄そうな目でじっと何かを考えこんでいた。
(出典: 恩田陸『ドミノ』)
類語
・薄情 (はくじょう)
意味: 思いやりの気持ちがないこと。 (出典: デジタル大辞泉)
・不人情 (ふにんじょう)
意味: 人情味に欠けること。(出典: デジタル大辞泉)
・非人情 (ひにんじょう)
意味: 他人に対する思いやりに欠けること。 (出典: デジタル大辞泉)
・無情 (むじょう)
意味: いつくしむ心がないこと。(出典: デジタル大辞泉)
・非常 (ひじょう)
意味: 人間らしい感情をもたないこと。 (出典: デジタル大辞泉)