逆恨み
「逆恨みされる」などのように使う「逆恨み」という言葉。
「逆恨み」は、「逆」を音読み、「恨み」を訓読みで「さかうらみ」と読みます。
「逆恨み」とは、どのような意味の言葉でしょうか？
この記事では「逆恨み」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
逆恨みの意味
「逆恨み」には次の二つの意味があります。
1 こちらが恨みに思っていいはずの人から逆に恨まれること。
2 人の好意を曲解して、逆に恨むこと。また、筋違いなことを理由に人を恨むこと。（出典：デジタル大辞泉）
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
逆恨みの意味①「こちらが恨みに思っていいはずの人から逆に恨まれること。」
逆恨みの一つ目の意味は「こちらが恨みに思っていいはずの人から逆に恨まれること。」です。
本来ならば恨まれるはずの人が逆に相手を恨むことを指します。
「逆ギレ」の恨み版です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・また、無事に逮捕されたとしても、それを逆恨みに思って、お礼参りに来るようなこともあり得る。
（出典：五十嵐貴久『土井徹先生の診療事件簿』）
・犯人にしてみれば、彼女たちの証言によって、自分が追いつめられたという逆恨みもあるかも知れない。
（出典：西村京太郎『恐怖の金曜日』）
・ここでは悪人の逆恨みという言葉は通用しない。
（出典：松本清張『無宿人別帳』）
・それを逆恨みして、男は勝負を挑んできたのである。
（出典：夢枕獏『東天の獅子 第四巻 天の巻・嘉納流柔術』）
類語
・片恨み(かたうらみ)
意味：一方だけが恨みに思うこと。（出典：デジタル大辞泉）
・恩讐(おんしゅう)
意味：恩義と、うらみ。情けと、あだ。（出典：デジタル大辞泉）
・恨み(うらみ)
意味： 他からの仕打ちを不満に思って憤り憎む気持ち。怨恨(えんこん)。（出典：デジタル大辞泉）
・私讐(ししゅう)
意味：個人的なうらみ。私的なあだ。（出典：精選版 日本国語大辞典）
逆恨みの意味②「人の好意を曲解して、逆に恨むこと。また、筋違いなことを理由に人を恨むこと。」
「逆恨み」の二つ目の意味は「人の好意を曲解して、逆に恨むこと。また、筋違いなことを理由に人を恨むこと。」です。
この意味は真実を知らずに勝手な思い込みなどで恨んでしまうときに多く使われます。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・逆恨みしている人間というのは、論理的な思考が出来なくなっています。
（出典：柴田よしき『紫のアリス』）
・それで生活が苦しくなって、逆恨みしている連中は、いるかもしれない。
（出典：深田祐介『炎熱商人(下)』）
・いろいろと失敗もしたもんだから、逆恨みでもしてるんだ。
（出典：毛利志生子『カナリア・ファイル~金蚕蠱』）
・自分の原稿が採用されなかったための、逆恨みである。
（出典：深谷忠記『津軽海峡+-の交叉』）
類語
・仇(あだ)
意味：恨みに思って仕返しをすること。（出典：デジタル大辞泉）
・遺恨(いこん)
意味：恨み。忘れられない憎しみ。（出典：精選版 日本国語大辞典）
・怨念(おんねん)
意味：うらみに思う気持。うらみの思い。（出典：精選版 日本国語大辞典）
・私怨(しえん)
意味：個人的なうらみ。わたくしごとのうらみ。（出典：精選版 日本国語大辞典）
