軟膏
「軟膏を塗る」などのように使う「軟膏」という言葉。
「軟膏」は、音読みで「なんこう」と読みます。
「軟膏」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「軟膏」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
軟膏の意味
「軟膏」には次の意味があります。
・脂肪、ラノリン、ワセリンなどを基剤として、ほかの医薬品を混和した半固形状の外用薬。外傷や皮膚疾患に使われる。軟膏剤。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「軟膏」をわかりやすく言うと「外傷などに塗る薬品」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・小さい彼の手は傷口に軟膏を上手に塗ることができた。
(出典:アン・マキャフリイ『パーンの竜騎士シリーズ(全16巻) 15 竜とイルカたち』)
・熱傷に沿って新しい軟膏を厚く塗ってやった。
(出典:アン・マキャフリイ『パーンの竜騎士シリーズ(全16巻) 3 白い竜』)
・病院ではすでに亜鉛華軟膏さえ無くなりそうだと言っていたという。
(出典:柳田邦男『空白の天気図』)
・軟膏のようになるが、膠のように粘着力があり、これを船にぬるのだ。
(出典:マルコ・ポーロ/青木富太郎訳『東方見聞録』)
・それから同じ軟膏がたくさん酒がめとランプのなかにそそぎ込まれた。
(出典:ペトロニウス/岩崎良三訳『サテュリコン』)
類語
・硬膏(こうこう)
意味:常温では固形で、加温軟化して皮膚に粘着させて用いる外用剤。(出典:デジタル大辞泉)
・油剤(ゆざい)
意味:油状の、または油のはいった薬。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・乳液(にゅうえき)
意味:乳状の化粧水。構成成分はクリームに近いが,クリームより油性成分の量が少なく粘度が低いので,伸びがよく,さっぱりしている。(出典:百科事典マイペディア)
・膏薬(こうやく)
意味:薬品を動物のあぶらにまぜて練った外用薬。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・絆創膏(ばんそうこう)
意味:テープ状の布の裏に生ゴム、樹脂、亜鉛華などを練り合わせた粘性物質をひきのばして塗ったもの。(出典:精選版 日本国語大辞典)