身を粉にする
「身を粉にするつもりで入社する」などのように使う「身を粉にする」という言葉。
「身を粉にする」は、「みをこにする」と読みます。
「身を粉にする」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「身を粉にする」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
身を粉にするの意味
「身を粉にする」には次の意味があります。
・労苦をいとわずに、一心に努める。身を砕く。粉骨砕身する。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「身を粉にする」をわかりやすく言うと、心身が疲れたり苦しかったりしても逃げずに向きあい、集中してはたらくという意味をもつ慣用句になります。
「粉」は「こな」とも読みますが、「身を粉にする」のときは「こ」が正しい読み方です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そのうえガブリエル・レゲットのためなら、身を粉にすることもいとわない男だった。
(出典:ハメット/村上啓夫訳『デイン家の呪い』)
・身を粉にするものが具体的に必要です。
(出典:阿佐田哲也『新麻雀放浪記』)
・身を粉にするような苦労を重ねて、会社と惑星のために働いてきた結果、彼女はその地位に至ったのだった。
(出典:小川一水,田中芳樹『レインボウ・プラネット 灼熱の竜騎兵シェアードワールズ』)
・身を粉にするような働きぶりを、信長は要求した。
(出典:司馬遼太郎『国盗り物語』)
・子孫のために身を粉にするということは美しい。
(出典:モーリアック/遠藤周作訳『テレーズ・デスケルウ』)
類語
・粉骨砕身(ふんこつさいしん)
意味:力の限り努力すること。一所懸命働くこと。粉骨。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・骨身を削る(ほねみをけずる)
意味:体がやせ細るほどに努力し苦労する。(出典:デジタル大辞泉)
・身を削る(みをけずる)
意味:大変な苦労をしたり、ひどく心を痛めたりする。骨身を削る。(出典:デジタル大辞泉)
・骨を折る(ほねをおる)
意味:労苦をいとわず、精を出して仕事に励む。面倒がらないで努力する。また、苦心して人の世話をする。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・骨身を惜しまず(ほねみをおしまず)
意味:苦労をいとわず。(出典:デジタル大辞泉)