超絶
「超絶技巧」などのように使う「超絶」という言葉。
「超絶」は、音読みで「ちょうぜつ」と読みます。
「超絶」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「超絶」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
超絶の意味
「超絶」には次の二つの意味があります。
1 程度が他よりもはるかにとびぬけてすぐれていること。
2 他とは無関係に、より高い立場にあること。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
超絶の意味①「程度が他よりもはるかにとびぬけてすぐれていること。」
超絶の一つ目の意味は「程度が他よりもはるかにとびぬけてすぐれていること。」です。
例えば楽器の演奏において、非常に高い技術を必要とされるものを「超絶技巧」などと表現します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・超絶美少女になるのと同じくらい価値のあるものを差し出せというのか。
(出典:熊谷雅人『ネクラ少女は黒魔法で恋をする』)
・その動きは驚異的な速さと、慣性を無視した超絶の機動性を誇っている。
(出典:榊一郎『神曲奏界ポリフォニカ 1 ウェイワード・クリムゾン』)
・千切りの時に見せた超絶の包丁さばきは何だったのだろう。
(出典:鈴木大輔『ご愁傷さまニノ宮くん 1』)
・おまけに八頭身半の超絶的なスタイルをしていて、ゆいかよりも腕も足も首もずっと細いのだ。
(出典:石田衣良『下北サンデーズ』)
類語
・勝る(まさる)
意味:他と比べて価値や能力などが上である。すぐれる。ひいでる。(出典:デジタル大辞泉)
・凌ぐ(しのぐ)
意味:能力・程度などが他のものを追い抜いて上に出る。他よりまさる。(出典:デジタル大辞泉)
・凌駕(りょうが)
意味:他をしのいでその上に出ること。(出典:デジタル大辞泉)
・秀出(しゅうしゅつ)
意味: 他より一段とすぐれること。ぬきんでること。ひいでること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
超絶の意味②「他とは無関係に、より高い立場にあること。」
「超絶」の二つ目の意味は「他とは無関係に、より高い立場にあること。」です。
「俗世から超越する」で「俗世間から離れて関わりをなくす」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・しかも、確かそれは、人智を超絶した不思議な化体けたいに相違ないのです。
(出典:小栗虫太郎『黒死館殺人事件』)
・誰にも理解されることなく、誰の理解を求めることもなく生きてきた、超絶した孤高の存在。
(出典:森博嗣『四季 4 冬』)
・大学の教師という一種超絶した職に就いているものは別にして、ぼくは仕事をする大人の人間と初めて出会ったような気がした。
(出典:川島誠『セカンド・ショット』)
・此日にステパンは平生自分を凌いでゐた人々の上に超絶した僧侶生活に入つたのである。
(出典:森林太郎『パアテル・セルギウス』)
類語
・超越(ちょうえつ)
意味:ある生活態度や考え方などから脱して、より高い立場にあること。超絶。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・越える(こえる)
意味: ある考えや主義にとらわれず先に進む。また、ある基準・範囲の外まで出る。超越する。(出典:デジタル大辞泉)
・逸出(いっしゅつ)
意味:抜け出ること。逃れ出ること。(出典:デジタル大辞泉)