贔屓目
「親の贔屓目」などのように使う「贔屓目」という言葉。
「贔屓目」は、「ひいきめ」と読みます。
「贔屓目」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「贔屓目」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
贔屓目の意味
「贔屓目」には次の意味があります。
・ひいきをする立場から見た好意的な見方。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「贔屓目」とは、自分の気に入ったものに対して、優遇した見方のことを言います。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・これも翻訳不可能論に関係があるが、贔屓目に見ても翻訳は版画である。
(出典:戸川秋骨『翻訳製造株式会社』)
・けれど、どう贔屓目に見ても賑やかというほどでもないのは確かだった。
(出典:米澤穂信『古典部シリーズ3 クドリャフカの順番』)
・どう贔屓目に見ても、私の父方の祖母はお料理が上手だとは言えなかった。
(出典:林望『テーブルの雲』)
・どう贔屓目にみても、板垣と会ってからは制める気はなくなっていたにちがいない。
(出典:五味川純平『虚構の大義 ─関東軍私記─』)
・いくら贔屓目に見ても、今まで自分で想像していたように若く見えないのに愕然とした。
(出典:米谷ふみ子『過越しの祭』)
類語
・好意的(こういてき)
意味:その人の立場、考え方を尊重して、その人のためになるようにはからうさま。また、ある人や物事に対して好ましく感じているさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・優遇(ゆうぐう)
意味:手厚くもてなすこと。優先的に扱うこと。(出典:デジタル大辞泉)
・欲目(よくめ)
意味:好意的立場や期待などの気持から実際以上によく見たり、自分に都合のよいように判断したりすること。また、そのような見方。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・僻目(ひがめ)
意味:物事をかたよった考えで判断すること。(出典:デジタル大辞泉)
・アンフェア
意味:不公平なさま。公正でないさま。ずるいさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)