護送船団方式
「護送船団方式の崩壊」などのように使う「護送船団方式」という言葉。
「護送船団方式」は、音読みで「ごそうせんだんほうしき」と読みます。
「護送船団方式」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「護送船団方式」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
護送船団方式の意味
「護送船団方式」には次の意味があります。
・特定の産業において最も体力のない企業が落伍しないよう、監督官庁がその産業全体を管理・指導しながら収益・競争力を確保すること。(出典:デジタル大辞泉)
「護送船団方式」の「護送船団」とは元々「敵国の破壊活動や海賊の略奪行為などから、軍用・民間のタンカー・貨物船・輸送船を守るために、武装した船舶や航空機などで護衛しながら航行する船団。(出典:デジタル大辞泉)」のことです。
「護送船団方式」はそれを日本の産業になぞらえて「国が金融、繊維、鉄鋼など特定の産業を保護する方式」のことを指します。
この方式はグローバル化、サービス化といった日本の産業を取り巻く環境の変化により崩壊の一途をたどっているといえます。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・とうとう、これまでの護送船団方式を、解体する気になったというわけですね。
(出典:幸田真音『傷 邦銀崩壊(上)』)
・同レポートは護送船団方式を含めて、大蔵省が自らのバブル発生で経済政策の失敗を認めた画期的なものだ。
(出典:高杉良『金融腐蝕列島(上)』)
・護送船団方式の崩壊で、大蔵省が叩きに叩かれていた時代だった。
(出典:垣根涼介『ヒート アイランド』)
・金融機関の護送船団方式を批判している。
(出典:高杉良『金融腐蝕列島(上)』)
・さらには、文化風土、国家体制、社会・経済情勢、あるいは、政策目標などが加味され、今日いわれる護送船団方式が出来上ったものと考えられる。(出典:富田博久 『護送船団方式の銀行経営』 )
類語
・運命共同体(うんめいきょうどうたい)
意味:所属する人が、繁栄するときも衰亡するときも運命をともにする組織や団体。また、その関係にあること。(出典:デジタル大辞泉)
・連帯(れんたい)
意味:二人以上の者が共同である行為または結果に対して責任を負うこと(出典:デジタル大辞泉)
・互恵(ごけい)
意味:互いに特別の便宜や利益を与え合うこと。(出典:デジタル大辞泉)
・共済(きょうさい)
意味:相互に助け合い、力を合わせて事をなすこと。(出典:デジタル大辞泉)
・一蓮托生(いちれんたくしょう)
意味:結果はどうなろうと、行動や運命をともにすること。(出典:デジタル大辞泉)