諸般
「諸般の事情で辞退する」などのように使う「諸般」という言葉。
「諸般」は、音読みで「しょはん」と読みます。
「諸般」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「諸般」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
諸般の意味
「諸般」には次の意味があります。
・物ごとのさまざまの方面。種種。いろいろ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「諸般」とはつまり、「いろいろな事柄」という意味です。
具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・しかも、諸般の情況から推測しても、少年に犯意があったとは認め難い。
(出典:森村誠一『異型の街角』)
・それでこの季節を分けて、それぞれの季節に応じて諸般の準備を整えるようになった。
(出典:デフォー/佐山栄太郎訳『ロビンソン・クルーソー』)
・大発で港に着くと岸壁には停泊中の諸般の利用のために船から陸揚げさせていた隊のトラックが待っていた。
(出典:島尾敏雄『魚雷艇学生』)
・諸般の問題は置いておいて、一つだけ姉貴に感謝する。
(出典:米澤穂信『古典部シリーズ5 ふたりの距離の概算』)
・罪質の区別をせず「盗賊も詐欺師も諸般のものが一緒に」入っているのでよくないと啓次郎は言う。
(出典:山下洋輔『ドバラダ門』)
類語
・各般(かくはん)
意味:いろいろ。それぞれ。各方面。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・諸種(しょしゅ)
意味:いろいろの種類。くさぐさ。種々(出典:精選版 日本国語大辞典)
・万(よろず)
意味:種類や形、様子などがさまざまであること。また、そのさま。いろいろ。種々。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・多彩(たさい)
意味:変化や種類が多くにぎやかなこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・雑多(ざった)
意味:いろいろなものが入りまじっていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)