請求
「代金を請求する」などのように使う「請求」という言葉。
「請求」は、音読みで「せいきゅう」と読みます。
「請求」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「請求」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
請求の意味
「請求」には次の二つの意味があります。
1 ある行為をするように相手方に求めること。また特に、金銭の支払い、物品の受け渡しなどを求めること。
2 民事訴訟法上、原告が訴えによってその趣旨および事実関係の当否について裁判所の審理・判決を求めること。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
請求の意味①「ある行為をするように相手方に求めること。また特に、金銭の支払い、物品の受け渡しなどを求めること。」
「請求」の一つ目の意味は「ある行為をするように相手方に求めること。また特に、金銭の支払い、物品の受け渡しなどを求めること。」です。
相手にある行動をすることを促すという意味になります。
特に金銭に関する行動に使われることが多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ここへ金の請求交渉に来て、主人の帰宅するのを待っているところなんだ。
(出典:星新一『おみそれ社会』)
・それがはっきりしないうちは、わたしのほうも保険金を請求できません。
(出典:結城昌治『死者と栄光への挽歌』)
・そのことについては、頭の中でさえ、かれらに金を請求したりしなかった。
(出典:ハインライン『愛に時間を2』)
・使いすぎた金を請求することの当然なのを信じているようである。
(出典:坂口安吾『我が人生観』)
類語
・要求(ようきゅう)
意味:必要または当然なこととして相手に強く求めること。(出典:デジタル大辞泉)
・依頼(いらい)
意味:人に用件を頼むこと。(出典:デジタル大辞泉)
・要望(ようぼう)
意味:物事の実現をもとめ、強く期待すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・催促(さいそく)
意味:早くするようにせかすこと。せっつくこと。特に、課役や借金の徴収をせまったり、軍勢の徴発を要請したりすること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
請求の意味②「民事訴訟法上、原告が訴えによってその趣旨および事実関係の当否について裁判所の審理・判決を求めること。」
「請求」の二つ目の意味は「民事訴訟法上、原告が訴えによってその趣旨および事実関係の当否について裁判所の審理・判決を求めること。」です。
わかりやすく言うと、裁判所の判断を求めることです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・被害者が損害を請求できる相手は、基本的に犯人だけということだろう。
(出典:三上延『ビブリア古書堂の事件手帖 2 〜栞子さんと謎めく日常〜』)
・どんな法律でも私に請求することはできないはずですがと言った。
(出典:林亮介『和風Wizardry純情派 2』)
・でないとすれば、慰藉料のようなものでも請求されるつもりなんですか?
(出典:石坂洋次郎『陽のあたる坂道』)
・そのうち、やっと牢番が、父親の請求で禁錮されたのだと教えてくれた。
(出典:ヴィドック/三宅一郎訳『ヴィドック回想録』)
類語
・要請(ようせい)
意味:必要だとして、強く願い求めること。(出典:デジタル大辞泉)
・要償(ようしょう)
意味:損害のつぐないを要求すること。賠償を求めること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・クレーム
意味:商取引で、売買契約条項に違約があった場合、違約した相手に対して損害賠償請求を行うこと。(出典:デジタル大辞泉)
・訴える(うったえる)
意味:物事の善悪、正邪の判定を求めて裁判所などの機関に申し出る。(出典:デジタル大辞泉)