複合
「複合的な要因」などのように使う「複合」という言葉。
「複合」は、音読みで「ふくごう」と読みます。
「複合」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「複合」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
複合の意味
「複合」には次の意味があります。
・二種または、それ以上のものが結合して一つになること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
簡単に言い換えると、複数のものが組み合わさることを言います。
接尾語「的」「性」などを伴って用いられる場合もあれば、結合されるものの名前の頭について、例えば「複合体」「複合物」「複合効果」「複合ビル」などといった形でも用いられます。
スポーツでは、ウィンター競技で「複合」あるいは「複合競技」というと、クロスカントリースキーとスキージャンプを組み合わせた「ノルディック複合」のことを表します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・これらの原因が単独に存在する場合もあれば、複合している場合もある。
(出典:森村誠一『致死家庭』)
・この二つの要素の複合的構造の上にスポーツの意味が構成される。
(出典:中井正一『スポーツの美的要素』)
・多数の自動工場と無数の作業ロボットからなる、全自動の複合システムだ。
(出典:古橋秀之『サムライ・レンズマン』)
・複合した暗い建物の下で、一軒の豆腐屋が戸を開けて起きていた。
(出典:横光利一『上海)
・結局はスペインの言葉と原住のインカ帝国人の言葉とが複合しているのだろうか。
(出典:赤瀬川原平『ごちそう探検隊』)
類語
・結合(けつごう)
意味:二つ以上のものが結びついて一つになること。また、結び合わせて一つにすること。(出典:デジタル大辞泉)
・合成(ごうせい)
意味:二つ以上のものが結びついて一つになること。また、二つ以上のものを合わせて一つにすること。(出典:デジタル大辞泉)
・融合(ゆうごう)
意味:とけあうこと。とけあって一つのものになること。(出典:デジタル大辞泉)
・合併(がっぺい)
意味:二つ以上のもの、特に組織などが一つに合わさること。また、合わせること。(出典:デジタル大辞泉)
・合体(がったい)
意味:二つ以上のものがまとまって一つになること。(出典:デジタル大辞泉)